「オウチ映画館」と「Giga KOREA」
去る4月3日、ネスレが運営するエンタメサイト「ネスレアミューズ」内に「ネスレアミューズ オウチ映画館」というコンテンツがオープンしました。
これは「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」とのコラボ企画で、「ネスレ会員」に登録すると、年間100本のショートフィルムをオンライン視聴できるというものです。ネスレ創業100周年を記念した企画ということですが、プレスリリースによると「家事や育児に忙しい主婦の方でも“スキマ時間”に見ることができます」という触れこみになっています。ちょっとでもスキマ時間があろうものなら東方神起の動画やら画像やらをチェックしてしまう自分としては思いもよらない提案でしたが、こういう映画の鑑賞法もありますよ、ということですね。
時を同じくして、お隣韓国でこんな面白い事例を見つけました。
WiFiに接続すると予告編が見られる「映画ポスター」が韓国に登場
一部引用すると、
“街を歩けば、WiFiを利用できる公共スポットやカフェなどがある。しかし、韓国ではこのほどWiFiが利用可能な映画ポスターが登場した。正確に言えば、WiFiサービスを通じて映画ファンにポスターで宣伝している映画の予告編などを視聴できるようにするのが目的で、映画詳細を閲覧した後には普通にWiFiサービスとして利用できるというものだ ”
最近、NFCポスターなどの試みは徐々に見られるようになってきましたが、そこをすっ飛ばしていきなりポスター掲示板にWi-Fi機器をインストールしてしまうとはワイルドですね…
日韓でネスレアミューズとWi-Fiポスター、期せずして「オウチ」「オソト」という対照的なコンセプトを持った事例が現れたように思います。
ところで、韓国に旅行したことのある方ならおわかりかと思いますが、ソウル市内はWi-Fiの無料スポットが充実していますよね。無料でなくても、プリペイドカードなどを購入すれば、たいていの場所でWi-Fiが使えます。
そんな韓国のITインフラですが、どうやら今年からさらに本気を出すようです。
※全文を読むには会員登録(無料)が必要
一部引用すると、
“韓国政府が2012年4月に発表したギガコリア戦略は、未来のギガ級無線環境に必要な設備、部品、サービスなどモバイルエコシステム全般における世界市場を先導するための韓国の中長期的なR&Dプロジェクトである。ネットワーク、端末機、プラットフォーム、ソフトウェア、コンテンツ、サービスなどITバリューチェーン全分野におけるコア技術の確保を2020年までに目指す計画である。
また、2018年平昌冬季オリンピックをグローバル市場を先占する機会として活用し、その間に開発された技術の商用化をリードする事によってIT先進国としての世界的な位置を確立する計画である。この戦略の成功を通したITエコシステムの全領域の同時的な成長と融合新市場の創出で、この先14年間(2013~2026年)合計105.5兆ウォン(約7.5兆円)の生産と69.4万名の雇用を創出できると韓国政府は期待している”
…えらいこっちゃなー
Giga KOREA、響きがかっこいいではありませんか…日本にもそういうのないのかよ~と思って探してみました。
えっと…これかな?
平成25年2月22日(金)に第1回会合を開催し…ってこないだやないかーい
とはいえこと映像コンテンツに関していうと、日本でもいろいろハジマってはいるのです。
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「オソト」どころか「走る」映画館、「飛ぶ」映画館というわけですね。
そう、映画館はいつもあなたのそばにあるのです(宗教)
Wi-Fi環境や諸権利問題、エンコード作業などクリアしなければならない課題は多くあるものの、このまま広がり続ければ「日本が映画館になる」日も遠くはないかもしれません。
「オウチ映画館」の次は「Giga THEATER」なんてどうですかね?