salt0810の日記

気になるトピックについてつらつらと書いています。

「グローバル韓流フォーラム 2013」に行ってきた PartⅡ

それでは自分的にポイントと思う点について。ざっくりわけると下記のような感じです。

 

●どこまでが「韓流」か

●S.M.エンターテイメントの「夢」は叶ったか

●避けては通れない著作権問題

 

今日メモを読み返してみたらミミズが這ったような筆跡で判読困難なのですが、なんとか箇条書きでレポっていきますね…

 

どこまでが「韓流」か

「韓流」がもはや韓国で製作された韓国のコンテンツ、という定義では捉えきれなくなってきている、という事例が挙げられました。

 

・先日パリで開催された「JAPAN EXPO」には約23万人の来場者があった。ここまで増えるとコアなジャパンカルチャーファンだけではなく、日本と韓国の区別が厳密にはつかないライトな層も出てくる。日本のコンテンツ、韓国のコンテンツと分けることよりも、一緒に市場を攻略していくこともできるのかもしれない。(谷口氏)

 

・EXOという新人グループをEXO-KEXO-Mに分け、同じ曲で韓中同時デビューさせた。これがたとえばEXO-Jという形で日本でデビューするというようなことも考えられる。(金英敏氏)

 

・釜山映画祭やTIFFCOMが中南米・ヨーロッパなどに出張するようなことがあってもよいのではないか。(金泳徳氏)

 

ハリウッド映画などではよく「フランチャイズ」などという言葉を使いますが、EXOというプロジェクトもそういう方向に行こうとしているのかもしれません。それにしても金英敏氏の口から直接「EXO-J」という言葉が出てくるとインパクトありますね。

 

S.M.エンターテイメントの「夢」は叶ったか

「夢」というのが何を指すかというのを説明すると、「アジア市場を世界最大にすること」なんですね。2011年6月の『GQ』のインタビューで詳しく語られています。

 

・世界のエンタメ市場は3分の1がアメリカ、もう3分の1が日本、残りを全部合わせて、あとの3分の1。日本だけで3分の1をすでに占めているので、日韓中のマーケットが一体になれば世界最大のマーケットになり、トップレベルのクリエイターたちはまず最初にそこを目指すようになる。(金英敏氏)

 

ぶれてない…ただこの考えを提唱してるのって、おそらくまだこの人だけなんですよね。日本側はどうかというと、それこそ「JAPAN EXPO」などに持って行って、金髪碧眼のガイジンさんに「Kawaii!」と言われてナンボ、みたいな感覚なのではないでしょうか。

 

・どんなにいいコンテンツを作っても、YoutubeiTunesといったグローバルプラットフォーム経由で消費されてしまう。日本にはソニーやパナソニック、韓国にはサムスンという一流のメーカーがある。こういう企業が協力すればiTunesに対抗するプラットフォームを作れるはず。(金英敏氏)

 

やっと出たか…どうしてこういう話が出ないんだろうとずっと思ってました。そういえば韓国の企画社が合弁で作った音楽配信会社とかその後どうなったんだろうか…「Genie」とかいうストリーミングサービスを出していたかと思いますが。

 

避けては通れない著作権問題

今回は「韓日コンテンツ共生」がテーマでしたが、裏テーマとして「中国」というのがあったように感じられました。そのせいか、自ずと著作権関連の話も多く聞かれました。

 

・中国での展開については、まずは著作権管理の徹底、その次に表現の自由の幅を広げていく形で進めていきたい(黒須氏)

 

・コンテンツとITとの融合ということでS.M.ART EXHIBITIONやVコンサートなど新たな試みを打ち出してきたが、それはカタログが無く権利処理に関する重たい契約をしなくて済むので迅速に実施することができる。(金英敏)

 

そうなんですよね。新作があっという間に廃盤になってしまう韓国では、おそらく「カタログ」という概念自体がないんじゃないでしょうか。でもいつまでもそうではいられないでしょうし、というかさせないし。東方神起ファンとして!←

 

ディスカッションの最後にも金英敏氏が「グローバル展開も、地味だけれどまずは著作権管理の徹底をすることから」と再度強調していましたが、自分としても、派手なグローバル展開の裏で、この著作権問題が今後の最重要課題になるだろうと感じました。

 

ちなみに、黒須氏によるKADOKAWAグループの海外展開についての発表内容は今回の基調発表で一番のボリュームがありましたが(資料が手元に無くて残念)、規模も大きく手法も洗練されていて、『貞子3D2』がすっかり楽しみになりましたね。

 

なぜって、もちろんこれですよ。

東方神起 ジャパニーズホラー代表の貞子と共に世界進出

 

以上、gdgdですがレポでした!